マルキオン Marcion
【要約】
150年前後に活動。一時ローマ教会に属するも、144年、異端的教会を設立。神の本質を愛とし、応報的な神を主張する旧約、並びにその影響の色濃い新約の一部を排除。肉体の蔑視し、キリストの人間性の否定という仮現説(ドケティズム)が特徴的。
【本文】
150年前後に活動。生没年不詳。異端視されたキリスト教指導者。小アジアのシノぺで船主をした後、一時ローマ教会に属するも、144年、正統的立場から異端とされる教会を設立。
神の本質を愛とし、応報的な神を主張する旧約、並びにその影響の色濃い新約の一部を排除した。パウロ書簡とルカ福音書のみを改変した上で正典として位置づけた。旧約の神は、キリストをも知らずして断罪したが、キリストは陰府で救済を果たしたという。
また、肉体を蔑視し、キリストの人間性を否定するという、グノーシス的仮現説(ドケティズム)を採った。
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