2025年2月19日水曜日

【キリスト教史】タティアノス(タチアノス)120‐173年

 




ーーーーレジュメーーーー

【キリスト教史】タティアノス(タチアノス)120‐173年


1 ざっくり要約

・シリアの「護教家」

 護教家=キリスト教の正当性を、当時の哲学的社会に対して、哲学的、ないしは

     神学的に論証することに努めた神学者。

     また、外部からの批判に対しては、反論を展開した神学者。

・殉教者ユスティノスの弟子

・ギリシャ哲学に対する批判を展開

・四福音書を統合した『ディアテッサロン』

・晩年、異端的なエンクラディス教団を創設


2 タティアノスの足跡と、思想や活動の特徴

・ギリシャで文学、哲学を学ぶ

・135年頃、ローマに移住

・若い時代はギリシャ哲学に傾倒

 後、キリスト教に改宗

・改宗後は、アンチ・ギリシャ哲学に変貌。護教家として論陣を張る。

・殉教者ユスティノスに師事

・ユスティノスの殉教後(165年頃)、ローマを去る

 ワレンティヌスのグノーシス的キリスト教に共鳴

・172年頃、東方でエンクラディス教団を創設

  エンクラディス教団=グノーシス的、禁欲主義的教団

・同教団は正統的キリスト教会側から異端的と見なされた。


3 著作

『ディアテッサロン』(シリア語): 四福音書の調和を企図して一つの叙述にまとめたもの。5世紀までシリアにおいて用いられた。


『ギリシア人への言葉』(ギリシア語):ギリシア文明を批判し、キリスト教がより伝統と純粋さを保持するとして護教論を展開。


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