サドカイ派 Sudducees
前2世紀頃に発生したと推定される、ユダヤ教内の一派で、貴族層(エルサレム貴族層、地方の貴族層)、地主などの富裕層によって主に構成される。元々は有力な祭司一族のザドク(ツァドク)家の子孫とこれに関連のある者たちに由来するものと思われる(エゼキエル40:46)。なお、ザドク(ツァドク)はソロモン時代の大祭司であった同名の人物から採られたものだろう(列王記上2:35)。
イエス時代以前から以後しばらく、ユダヤの最高議会(サンヘドリン)における多数派として、政治的および宗教的支配権を手にしていた。
文化的にはオープンであったが、自分たちの基盤を揺るがすような改革は望まないため、現状維持には保守的であった。神学的には保守的で、律法理解については旧約における「トーラー」(=モーセ五書)のみを正典と見なし、律法学者やファリサイ派とは異なって、律法から派生した伝統的な解釈の権威を否定した。死者の復活、天使や霊の活動の否定(必ずしも存在自体を否定しているわけではない。この世における活動には否定的)を特徴としている。
後70年のエルサレム神殿崩壊時、当時の最高議会サンヘドリンの瓦解と共に、事実上その存在は消滅した。
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