2024年5月9日木曜日

【キリスト教史解説】ヒエロニムス ーラテン教父、ラテン教会四大博士、ラテン語訳聖書「ウルガタ」翻訳


ーーーレジュメーーー

【キリスト教史】ヒエロニムス ーラテン教父、ラテン教会四大博士、ラテン語訳聖書「ウルガタ」翻訳


人物名:ヒエロニムス(Hieronymus、英Jerome)

生没年:342頃-420年


 【要約】

初代ラテン教父。聖人。ラテン教会四大博士の一人。ローマ、アンティオキアを経てシリアの砂漠で隠修士として過ごす。教皇ダマスス1世の秘書をした後、ベツレヘムで修道院を指導。ダマスス1世の命でラテン語訳聖書の改訂版を作成(ウルガタ)。


 【本文】

・初代ラテン教父。「ラテン教会四大博士」の一人。

 ラテン教父:古代から中世初期、ラテン語で著述活動をした

       神学者、教父

  ラテン教会四大博士:アンブロシウス

            ヒエロニムス

            アウグスティヌス

            教皇グレゴリウス1世


・聖人(祝日:9月30日)。


・ダルマチア地方のストリドン出身。


・生涯

 ローマで学び、洗礼を受けた後、アンティオキアを経てシリアの砂漠で隠修士として過ごした。

 隠修士:個人で砂漠や荒れ野で禁欲生活を行う修道士。

     共住修道制(パコミオス)以前の個住修道制(アントニオス)


 382-85年、ローマで教皇ダマスス1世の秘書を務めた後、ベツレヘムで修道院を指導し、聖書翻訳に従事した。


 教皇ダマスス1世の命により、従来のラテン語訳の改訂版の作成を進め、四福音書とヘブライ語聖書を手掛けた。

 最終的に「ウルガタ(Vulgata)」が成立。トリエント公会議(1545-63年)にて、カトリック唯一の公認ラテン語訳聖書として採用された。


 Vulgata = editio Vulgata (共通訳)の略

 古ラテン語訳の不統一を修正。中世ヨーロッパにおける事実上

 「唯一の聖書」。ウィクリフ派英訳聖書などの底本にもなった。

 ヨーロッパ最初の印刷本「グーテンベルク聖書」(1455)は、ウルガタ


ーーー解説テキストーーー

ヒエロニムス Hieronymus, 342頃-420年 英Jerome


 初代ラテン教父。聖人(祝日:9月30日)。アクイレイア近くのストリドン出身。ラテン教会四大博士の一人。

 ローマで学び、洗礼を受けた後、アンティオキアを経てシリアの砂漠で隠修士として過ごした。

 382-85年、ローマで教皇ダマスス1世の秘書を務めた後、ベツレヘムで修道院を指導し、聖書翻訳に従事した。

 教皇ダマスス1世の命により、従来のラテン語訳の改訂版の作成を進め、四福音書とヘブライ語聖書を手掛けた。最終的にウルガタが成立。トリエント公会議にて、カトリック唯一の公認ラテン語訳聖書として採用された。


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