ーーーレジュメーーー
幸福の科学
大川隆法を教祖として、1986年に創設された宗教団体。本部は元々杉並区にあったが、千代田区紀尾井町を経て、現在は品川区東五反田にある。
キリストやブッダを導いた至高神エル・カンターレを本尊とし、教祖大川隆法がそのエル・カンターレ自身であるという教義を持つ。根本教典『正心法語』(しょうしんほうご)。
大川隆法氏について
本名、中川隆。配偶者:大川きょう子(1988-2012)、大川紫央(2012より現在)
1956年7月7日、徳島県に生まれる。父・中川忠義、母・君子。4歳上の兄を持つ。
父の忠義は、10代後半、矢内原忠雄門下の無教会主義教会でキリスト教を学び、「生長の家」で谷口雅春の唯神実相哲学を学んだ。
一年浪人の末、東京大学法学部に入学。司法試験、国家公務員上級試験、共に不合格。卒業後、総合商社トーメンに就職。東京本社、外国為替部門に配属。
1986年、30歳の時「幸福の科学」創設を決意。それまで、既に亡くなった歴史上の宗教家や偉人の声を聞いて語る「霊言」を多数著して創設の準備をしていた。
「幸福の科学」における大川隆法は、地球系霊団の至高神であり、仏教、キリスト教、イスラム教を導いた「エル・カンターレ」と呼称される至高存在とされる。
1986年、根本教典『正心法語』を刊行。
1987年、『太陽の法』(世界観、人間観について論述)を刊行。
他、『太陽の法』と併せ、『黄金の法』『永遠の法』という「救世の法三部作」を著す。
「幸福の科学」の歩み
「幸福の科学」は創立当初、さして勧誘をしなかったという。戸別訪問もしていない。むしろ、ハードルを設け、「入会試験制度」を導入し、入会希望者は大川隆法の著作を10冊以上読むことが必須条件とされた。また、年に一度、「全国仏法真理学検定試験」が実施され、習熟度が試されていた。エリート、インテリ層の入会者が多かったという。
後、入会条件を緩和する制度「誌友会員」(「幸福の科学」関連書物を読むことで準会員になれる)を導入。
1990年、「サンライズ’90」計画発動。「学習団体」から「伝道団体」へ転換。現在は、希望のみで入会可能。
入会後、『入会版「正心法語」』が授与され、1000円を奉納する。
1991年、宗教法人となる。
2009時の信徒数は 約1,100万。但し、 根本経典『正心法語』累計発行部数が公称値とされている。
幸福の科学学園
2010年、栃木県那須郡に、「幸福の科学学園中学高等学校」を開校。2015年の卒業生は100名。卒業先については、東京大学、京都大学に4名。東京工業大学、お茶の水女子大学、神戸大学等の国公立に16名。防衛医大1名。早稲田3名、慶応1名、明治大学10名、同志社5名等。
幸福実現党
「幸福の科学」によって結成された政党。2009年発足。立党の指針は、大川隆法著『幸福実現党宣言』。結成当時の党首は饗庭直道。2013年より、釈量子が党首を務める。
『フライデー』事件
1991年、講談社『フライデー』の記事に虚偽があるとして同社を提訴。作家の故・景山民夫氏が「講談社フライデー全国被害者の会」の会長となり、小川知子氏と共に、損害賠償を請求した。
「幸福の科学大学」創設計画
於:千葉県長生村。200人収容の大講義室。60の教室。500人の食堂、寮を完備する4階建ての校舎を建築。
学部:「人間幸福学部」「経営成功学部」「未来産業学部」
・2015年開校を目指していた。
・2014年10月、文科省の大学設置審議会「不可」と判断。理由1.霊言を根拠とした教育内容は学問として認められない。2.霊言は科学的合理性が欠如。3.実証可能性に疑義あり。
・下村博文文科大臣宛に書簡:「下村博文守護霊の霊言パート2」→設置可否の判断に心理的圧力と妨害を行っていると文科省側は判断。
大川隆法著『文部科学大臣下村博文守護霊インタビュー』、幸福の科学出版。
・幸福の科学側:不認可の撤回を求める。
・文科省側:2014年10月から2019年10月まで、大学と短大の設置を認めない処分を通達。HSU側:2019年10月15日、大学認可を再申請。
・私塾「ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ」(HSU)を2015年に開学。定員240名、260名で開始。信者の子息で東大理科一類に合格しながらHSUに入学した学生も。
その後、文科省に大学として認可申請をしたものの、文科省側は「霊言」を学術的とは見なし難いとして難色。是非の答申は2020年11月に明らかとなる予定だったが、同年7月に幸福の科学側が認可申請を取り下げた。理由は、本学独自の教育が困難になるからであったという。
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