改革派教会 Reformed Church
【要約】
宗教改革者ジャン・カルヴァンの流れを持つ諸教派の総称。神の言葉により「改革」された教会。会衆から選出された長老たちと牧師によって構成された長老会が運営を主導。「小会」(各個教会)、「中会」(地域)、「大会」(全域の総会)という三重構造。
[Summmary]
The generic name for the various denominations in the vein of the religious reformer Jean Calvin. Churches "reformed" by the Word of God. The administration is led by a presbytery composed of elders elected by the congregation and the pastor. The three-tiered structure consists of "sub-congregations" (individual churches), "synods" (regions), and "conventions" (general assemblies for the entire region).
本文
カルヴァンの流れを持つ諸教派の総称。名称の由来は、「神の言葉(聖書)に従って改革される教会」。会衆から選出された複数名の長老と牧師によって構成された長老会が、教会運営を主導する。各個教会の長老会を「小会」と呼び、地域の複数教会で「中会」を組織し、全地域で「大会」(総会、Synod)を持つ。
歴史的経緯
ジャン・カルヴァンによるジュネーブでの宗教改革を中心にして、フルドリッヒ・ツヴィングリ、その後継者のヨハン・ハインリヒ・ブリンガー、マルティン・ブツァー、ジョン・ノックス、エコランパディウスらによってヨーロッパ各地で行われた宗教改革により誕生したグループが、改革派教会の母体となっていった。カルヴァン含め、初期の指導者は人文主義出身者。
カルヴァン(1509-1564) スイス・ジュネーブ
ツヴィングリ(1484-1531) スイス・チューリヒ
ブリンガー(1505-1575) スイス・チューリヒ
ツヴィングリの後継者。カルヴァンとチューリヒ協定を締結。
第2スイス信仰告白。
マルティン・ブツァー フランス北東部のストラスブール
ジョン・ノックス スコットランド
1560年、スコットランド宗教改革。
ヨハネス・エコランパディウス(1482-1531) ドイツ人の人文主義者。
スイス・バーゼル
ヨハネス・ア・ラスコ ポーランド
アブラハム・カイパー オランダ
ジョン・ノックスによるスコットランド宗教改革によって誕生した改革派は「長老派」(長老主義)と呼ばれる。信仰内容の特徴や教会制度は改革派と共通する。改革派系の代表的な信条及び信仰問答は以下の通り。
第2スイス信条(1566)
ジュネーブ信仰問答 (1536、1542)
ハイデルベルク信仰問答 (1563)
同教会の通称は、以下の通り。
改革派(Reformed Church)
長老派 (長老主義、presbyterian)
カルヴァン派(Calvinistic)
日本での展開
J. ヘボンにより日本へ伝えられ、後の日本基督教会となる日本基督公会が設立された。日本での著名な長老派の指導者として、植村正久、高倉徳太郎を挙げ得る。第2次大戦後、国家権力によって複数教派・教団が合同させられて誕生した日本基督教団から一部の教会が離脱し、日本基督改革派教会や日本基督教会の創立へと至った。
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