【新宗教・新興宗教解説】生長の家 初代総裁 谷口雅春
所在地:東京都渋谷区神宮前
総本山:長崎県西彼杵郡(にしそのぎぐん)の顕斎殿(けんさいでん)
系統:大本やニューソート、クリスチャン・サイエンスなどの
影響を受けた神道系新宗教
創始者:谷口雅春(初代総裁)
後継者:第二代総裁 谷口清超(せいちょう)
現総裁 谷口雅宣(まさのぶ)
法人化:1936年、教化団体に登録
1941年、宗教団体法による宗教結社
1952年、宗教法人法における宗教法人化
名称:1930年 生長の家
1949年 生長の家教団
1957年 生長の家
国内信徒数:34万人。海外:69万人。(公式HP、2021年時点)
会費を収めている会員。
但し、会合に参加するアクティブ会員は1割程度との情報。
機関誌:『精神科学』『理想世界』『白鳩』 (月刊)
「生長の家 白鳩会」婦人部的な組織
読者層に対応させての多種
文書布教のための株式会社「日本教文社」が戦後に設立
**2 谷口雅春と「生長の家」の足跡**
1893年、神戸市兵庫区(現・兵庫県八部(やたべ)郡)に生まれる
1919年、谷口雅春、大本(教)に入信
1922年、第一次大本事件後、脱会。
*日本政府が大本に対して実施した弾圧、捜査、逮捕(出口王仁三郎他、幹部)
1922年以降、19世紀アメリカのニューソートやメンタルサイエンス、日本の心霊科学研究会から影響を受け、後の教義の着想を得る。
*ニューソート、メンタルサイエンス =19世紀後半。思考が現実を実現する的な思想。引き寄せのルーツ。
心霊科学研究会 =大正から昭和初期にかけての心霊現象の科学的解明
1929年、「今起て」との神の啓示を受ける。「生命の実相を知れ」「人間は神の子」「天地一切のものと和解せよ」などの啓示。
実相:現象や見かけの背後に、唯一根本の実在、神が存在
人間の物質界は仮の姿(「仮相」)、普遍の実在が「実相」
1930年、練っていた唯神実相哲学を元に、個人雑誌『生長の家』発刊。同年が教団の創立年となる。
1930年から1933年、「万教帰一の神示」(全ての宗教の根は同じ、共有)
「大調和の神示」「無限供給の神示」を発表。
『生長の家』の姉妹誌『生命の芸術』発刊。
1934年、本部を東京に移転。
1935年、『生命の教育』(教育活動推進系)発刊。
1936年、婦人組織の白鳩会を組織。
戦後の1945年以降、祖国再建を企図して生長の家社会事業団を設立。
天皇制の護持、「君民同治」(君主と民の議会が共同統治)を主張。
1950年、聖典や月刊誌の頒布機関の「世界聖典普及協会」設立。
1956年、紀元節復活運動、明治憲法復元運動を展開。
日本の神道的要素を尊重
1960年、京都府宇治市に別格本山宝蔵神社落慶。
1964年、政治結社「生長の家政治連合」が組織。
1964年、優生保護法改正運動を展開。生命尊重の立場を鮮明にする。
1971年、同山の山頂に神癒の社(しんいのやしろ)
入龍宮幽斎殿落成 龍宮=実相 龍宮界に直入
1978年、長崎県に龍宮住吉本宮落慶。
九州別格本山から総本山となる。
1983年、生長の家政治連合の停止の他、政治活動から手を引く。
**3 宗教思想的変遷**
実相における命は、まずブッダの教えに現れ、
西欧ではカント、ヘーゲルに代表される観念論哲学、
アメリカでラルフ・ウォルドー・エマソンの光明思想(神示重視)
第2次世界大戦時、天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)を中心に
戦後、一時はキリストを中心とするも、再び天皇系神道中心に。
**4 教団の教師から聞くあれこれ**
・大本の分派であるが、クリスチャン・サイエンスの影響大。
クリスチャン・サイエンス
・実相の神:唯神、唯一、絶対。一神教的。
悪いことは、「心の影」が引き起こす。(現象は仮の相)
・降霊や霊系の教えは大本から継承したもの。現在はほぼ残存せず。
・対面での勧誘はわずか。本での伝道が推奨されている。
理由:教義がよく伝わる。
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