2023年7月2日日曜日

第1コンスタンティノポリス公会議/ニカイア信条

第一コンスタンティノポリス公会議 381 CE、ニカイア信条


【要約】

4世紀のキリスト教会全体に混乱を生じさせたアレイオス論争の終結を目的として開催された公会議。テオドシウス帝により招集され150名の司教が参加。「ニカイア信条」(ニカイア・コンスタンティノポリス信条)が採択。


本文

第2回公会議に相当。テオドシウス帝により招集され、150名の司教が参加。4世紀のキリスト教会全体に混乱を生じさせたアレイオス論争を終結させることを目的として開催された。(参照、ニカイア公会議)。「ニカイア信条」(ニカイア・コンスタンティノポリス信条)が採択された。


 当初、アンティオキアのメレティオスが議長を務めたものの死去。会議直前にコンスタンティノポリスの司教とされたナジアンゾスのグレゴリオスが代役を担った。しかし、司教選任について疑義が出され、結局グレゴリオスは議長を辞任した。


 ニカイア信条(ニカエア・コンスタンティノポリス信条)

 325年のニカイア公会議において採択された「原ニカイア信条」と区別されて、いわゆる「ニカエア信条」と呼ばれるニカイア・コンスタンティノポリス信条。エルサレム洗礼信条に起源し、4世紀中葉から後半には原型が完成していたと推測される。三一論定式が明確に定められ、御父と御子の同質性(ホモウシオス<同一実体>)と本質、(父からの)聖霊の発出に関する条項を内包する。なお、聖霊の発出に関するFilioque(子からの)が9席に挿入され、

これを認めない東方教会との間で長らく対立を生じさせた(フィリオクエ論争)。原ニカエア信条に含まれていたアナテマ条項は含まれていない。


 「ニカイア・コンスタンティノポリス信条」テキスト

 我々は唯一の神、万物を支配しておられる御父、天と地、全ての見えるものと見えないものとの造り主を信じる。

 また、唯一の主イエス・キリストを<信じる。この方は>神の御子、御独り子であり、全ての代々に先立って御父より生まれ、光からの光、まことの神からのまことの神、造られた者ではなく生まれた者、御父と同一本体(ホモウーシオス)の者<であり>、全ての者はこの方を通して作られた。この方は、我々人間のため、我々の救いのために天より下り、聖霊と処女マリアによって受肉し、人間となられた。我々のためポンテオ・ピラトの許で十字架に付けられ、苦しみ、葬られた。聖書にある通り、三日目に復活し、天に昇り、御父の右に座しておられる。この方は生ける者と死せる者とを裁くために栄光を帯びて再び来られるであろう。その国には終わりがないであろう。

 また、我々は聖霊を<信じる>。この方は主であり、生命の与え主である。御父から<(ラテン語)御父と御子から出て、御父と御子と共に礼拝され、共に栄光を帰される。この方は預言者を通して語られた。

 また、唯一にして、聖なる、カトリックの、使徒的教会を信じる。罪の赦しのための唯一の洗礼を宣言する。死者の復活と未来の生命とを待ち望むアーメン。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。