ーーーレジュメーーー
【キリスト教史解説】第1ニカイア公会議 原ニカイア信条
1 第1ニカイア公会議
【要約】
325年ニカイアにて開催されたキリスト教会初の公会議。ローマ皇帝コンスタンティヌス1世により招集。アレイオス派の従属的キリスト論を退け、父なる神と子なる神(キリスト)の同質性、子なる神の非被造物性を盛り込んだ原ニカイア信条を採択。
【本文】
・小アジアのニカイア(現トルコ領イズニク)にて開催
・カトリックにおける第1回公会議
公認後、最初の公会議
・ローマ皇帝コンスタンティヌス1世招集
・伝承によれば318名、現実にはおそらく250名ほどの司教が参加
・この会議には、生涯アレイオス派との論争に従事したアタナシオスが、アレクサンドリア司教アレクサンドロスの司教秘書として列席。
・アレイオス派の<御子の御父に対する従属説>が台頭
・御子と御父は対等だとするアタナシオス派が反論展開
・1「父と子のホモウーシオス」
2「御子は被造物ではなく永遠の昔から存在」
以上をパレスティナ洗礼信条に盛り込み、
「原ニカイア信条」を採択
・アレイオス派の異端認定、追放が決議
・その他の決議事項
復活祭日の算定基準
20条の教会規定の取り決め
ローマ司教と総大司教の管区分割および設定
ローマ司教の他総大司教区に対する監督的役割
2 原ニカイア信条
まとめ
ローマ皇帝コンスタンティヌス1世招集による公認後最初の公会議である第一ニカイア公会議(325年)で採択された信条。アレイオス派の御子・従属説を退けて、御子と御父との同質性(ホモウシオス)、非被造物性と「永遠の昔」からの存在が承認された。
ーーー解説テキストーーー
第1ニカイア公会議(325 CE)、原ニカイア信条
第1ニカイア公会議
【要約】
325年ニカイアにて開催されたキリスト教会初の公会議。ローマ皇帝コンスタンティヌス1世により招集。アレイオス派の従属的キリスト論を退け、父と子の同質性、子の非被造物性を盛り込んだ原ニカイア信条を採択。
【本文】
小アジアのニカイア(現トルコ領イズニク)にて開催された公会議。キリスト教公認後最初の公会議でもある。ローマ皇帝コンスタンティヌス1世招集。伝承によれば318名、実際には250名ほどの司教が参加。
アレイオス派における御子の父に対する従属的理解を巡る論争を受けて、「父と子のホモウーシオス」「御子は被造物ではなく永遠の昔から存在」という主張をパレスティナ洗礼信条に盛り込んだ原ニカイア信条を採択。アレイオス派の追放が決議された。
御子を御父よりも劣る存在とし(異なった存在:ヘテロウシオス)、御子の被造性と、御子が存在しなかった原初の時があったとするアレイオス派の主張は、当時の教会全体を大きな混乱に陥れた。本公会議において正統派の教理が認められ、御子と御父の同質性(ホモウシオス)を宣言する条項が盛り込まれた原ニカイア信条が採択された。またこの会議には、生涯アレイオス派との論争に従事したアタナシオスが、アレクサンドリア司教アレクサンドロスの司教秘書として列席している。
他、復活祭日の算定基準、および20条の教会規定の取り決めが為され、ローマ司教と総大司教の管区分割および設定、ローマ司教の他総大司教区に対する監督的役割も決められた。
原ニカイア信条 325年
ローマ皇帝コンスタンティヌス1世招集による公認後最初の公会議である第一ニカイア公会議(325年)で採択された信条。アレイオス派の御子・従属説を退けて、御子と御父との同質性(ホモウシオス)、非被造物性と「永遠の昔」からの存在が承認された。
原ニカイア信条の本文
われらは信ず。唯一の神、全能の父、すべて見えるものと見えざるものとの創造者を。われらは信ず。唯一の主、イエス・キリストを。主は神の御子、御父よりただ独り生まれ、すなわち御父の本質より生まれ、神よりの神、光よりの光、真の神よりの真の神、造られずして生まれ、御父と同質なる御方を。その主によって万物、すなわち天にあるもの地にあるものは成れり。主はわれら人類のため、またわれらの救いのために降り、肉をとり、人となり、苦しみを受け、三日目に甦り、天に昇り、生ける者と死ねる者とを審くために来り給う。われらは信ず。聖霊を。
御子が存在しなかったときがあったとか、御子は生まれる前には存在しなかったとか、存在しないものから造られたとか、他の実体または本質から造られたものであるとか、もしくは造られた者であるとか、神の御子は変化し異質になりうる者であると主張するものを、公同かつ使徒的な教会は呪うものである。
Πιστεύομεν εις ΄ενα Θεον Πατερα παντοκράτορα, πάντων ορατων τε και αοράτων ποιητήν.
Πιστεύομεν εισ ΄ενα κύριον `Ιησουν Χριστον, τον υ΄ιον του θεου, γεννηζέντα εκ του πατρος μονογενη, τουτέστιν εκ της ουσίας του πατρός, θεον εκ θεου αληθινου, γεννηθέντα, ου ποιηθέντα, ΄ομοούσιον τωι πατρί δι οϋ τα πάντα εγένετο, τα τε εν τωι ουρανωι και τα επι της γης τον δι ΄ημας τους ανθρώπους και δα την ΄ημετέραν σωτηρίαν κατελθόντα και σαρκωθέντα και ενανθρωπήσαντα, παθόντα, και αναστάντα τηι τριτηι ΄ημέραι, και ανελθοντα εις τους οθρανούς, και ερχόμενον κριναι ζωντασ και νεκρούς.
Και εις το ΄Αγιον Πνευμα.
Τους δε λέγοντας, ΄οτι ΄ην ποτε ΄ότε οθκ ΄ην, και πριν γεννηθηναι ουκ ΄ην, και ΄οτι εξ ΄ετερας ΄υποστάσεως η ουσιας φάσκοντας ειναι, [η κτιστόν,] τρεπτον η αλλοιωτον τον υ΄ιον του θεου, [τούτους] αναθεματίζει ΄η καθολικη [και αποστολικη] εκκλησία.
関連事項
第2ニカイア公会議(787年)
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