2024年1月23日火曜日

片山潜

片山潜, 1859-1933


 明治から昭和にかけて活動した、労働運動、社会主義運動の指導者。キリスト教社会主義者。幼名は藪木菅太郎(徴兵回避のため片山家に養子縁組)。


 岡山県出身。農家に生まれ、1881年に上京し、印刷工等しながら苦学する。

 1884年に渡米、グリンネル大学、エール大学神学部にて学ぶ。この時期に信仰を持ち、受洗。同時に、キリスト教社会主義に関心を抱く。

 1895年、帰国。職工義友会に参加。神田にセツルメント「キングスレー館」設立。

 1897年、日本で最初の労働組合を設立。

 1898年、安部磯雄らと共に社会主義研究会(1900年より社会主義協会)を発足。

 1901年、幸徳秋水らと共に、社会民主党の結成に加わる。しかし即日禁止処分。議会制民主主義、普通選挙制の確立に貢献するも、後に幸徳秋水の急進論には批判的な立場を採った。

 1904年、アムステルダムにて開催された第2回国際社会主義者大会で副議長を務めた。ロシアのプレハーノフと共に反戦アピール。

 1906年、日本社会党に参加。議会政策派を支持。

 1910年 大逆事件を受けて『ユマニテ』を通じて日本政府の弾圧を世界にアピール。

 1907年、『社会新聞』発刊。

 1911-12年、東京市電争議を指導したために投獄される。

 1914年、弾圧を受けて渡米し、サンフランシスコを中心に活動。雑誌『平民』を発行(1916-19年)。ロシア革命を受け、共産主義革命へと転換。

 1921年 極東民族大会に参加するためにソ連に渡る。共産党の指導機関であるコミンテルンに参加。執行委員となる。国際プロレタリア運動に貢献。

 モスクワにて病死し、ソ連は片山の働きに敬意を表し、遺体はクレムリンの赤い壁に安置した。

 また、日本共産党の結成を導く。


 主要著作

 『日本の労働運動』 (1901)

 『我社会主義』 (1903)

 『自伝』 (1922)


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