2023年11月5日
茨木春日丘教会 <光の教会オルガンコンサート>
「J. S. バッハ『ライプツィヒ・コラール集』(第1回/全3回)と、
その他の珠玉のバッハ・オルガン曲」
演奏 臼井真奈
解説 大石健一
プログラム
J. S. バッハ (1685-1750) Johann Sebastian Bach
ライプツィヒ・コラール集 Die Leipziger Choräle Vol. 1
プレリュードとフーガ ハ長調 BWV545
Präludium und Fuge C-Dur
~ライプツィヒ・コラール集より~
Aus den Leipziger Chorälen
「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」 Nun komm, der Heiden Heiland
- 2段手鍵盤とペダル (コラールはソプラノ) BWV659
- トリオ (2重のバスとコラール) BWV660
- オルガノ・プレーノ (コラールはペダル) BWV661
フーガ ト短調 BWV578
Fuge g-Moll
~Pause~
~ライプツィヒ・コラール集より~
「いと高きところにまします神にのみ栄光あれ」 Allein Gott in der Höhe sei Ehr
- 2段手鍵盤とペダル (コラールはソプラノ) BWV662
- 2段手鍵盤とペダル (コラールはテノール) BWV663
- トリオ BWV664
オルガン・コンチェルト イ短調 BWV593 (アレグロ) - アダージオ - アレグロ
Concert nach Vivaldi a-Moll (Allegro) – Adagio - Allegro
演奏者のプロフィール
臼井真奈
国立音楽大学楽理科卒業後、フランクフルト音楽大学オルガン科でエドガー・クラップ氏に師事。同学卒業時にオルガニスト・ディプロマを取得。ピアノをマイヤー・ヘルマン氏、チェンバロ、通奏低音をグレゴー・ホルマン氏に師事した。京都およびドイツ・カッセル市を拠点に、バロック、ロマン派から現代までの幅広いレパートリーを持つコンサートオルガニスト、チェンバリストとして活躍。ヨーロッパ各国で開催される国際オルガン音楽祭でのリサイタル、オーケストラや合唱団との共演などで多彩な演奏活動を展開している。
2010年にはゲルリッツ市・ペーター教会の「太陽のオルガン」を、2011年、2013年、2017年には南仏アンブルン大聖堂の歴史的オルガンを、いずれも修復以来、初めて日本人オルガニストとして招待されて演奏し、好評を博した。2021年の「カッセルのムジークターゲ2021」では、マーティン教会において20世紀最大の作曲家、O.メシアン晩年の大作「聖体秘跡の書」の全曲演奏しに挑み、その深い楽曲解釈と卓越した技巧が高く評価された。
CD「こどものためのオルガンリサイタル」、「バッハオルガン曲集」の他、2012年に茨木春日丘教会にて収録、リリースされた「光と風のディアローグ」は「レコード芸術」特選盤に選ばれた。昨年には最新CD「ブラームス・オルガン全曲集」をリリース。日本オルガニスト協会会員。
次回のコンサートのお知らせ
「J. S. バッハ『ライプツィヒ・コラール集』(第2回/全3回)、そして彼を深く敬愛し、熱心に学んだメンデルスゾーンとブラームスの楽曲を合わせて」
開催日につきましては、まだ最終決定ではありませんが、2024年4月7日(日)午後3時開演で計画しております。2024年2月以降、当教会ホームページにてお知らせ・申し込みを開始する予定です。
今回、ネット上で申し込み手続きをされた方々で、次回の優先案内・申し込みをご希望の方は、今回の申し込み時に当教会牧師より返信されたメールアドレスに、その旨を記載の上お知らせください。
茨木春日丘教会 聖日礼拝について
毎週日曜日、午前10時30分より行っております。どなたでもご参加できますが、人数を把握した上で実施していますので、ホームページよりお問い合わせと申し込みをしていただければ幸いです。
<レジュメ>
第1セッション
・ライプツィヒ・コラール集とは
・コラール編曲とは 讃美歌(コラール)を編曲した曲
コラール編曲 = コラール前奏曲 コラール変奏曲
・コラール「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」について
未来におけるキリストの「再臨」への待望 ←
過去におけるキリストの訪れ=クリスマス ← 二重のキリスト待望
讃美歌21 229番の歌詞
1 いま来たりませ、救いの主イェス、この世の罪を あがなうために。
2 きよき御国を 離れて降り、人の姿で 御子は現われん。
3 みむねによりて おとめにやどり、神の独り子 人となりたもう。
4 この世に生まれ、陰府にもくだり、御父にいたる 道を拓く主。
5 まぶねまばゆく 照り輝きて、暗きこの世に 光あふれぬ。
6 御父と御子と 聖霊の主に、み栄え 今も とこしえまでも。
・BWV659 2段手鍵盤とペダル (コラールはソプラノ) BWV659
コラールの旋律 =「定旋律」
・BWV660 トリオ (2重のバスとコラール) BWV660
ベースで、キリストが天から降りるかの如き降下が繰り返される。
・BWV661 オルガノ・プレーノ (コラールはペダル!) BWV661
パイプオルガン前面に見える金属パイプ(プリンシパル族)の音色
第2セッション
・コラールとは。聖歌隊のみの讃美から、会衆全体による讃美の導入へ
会衆讃美 → キリスト教公認以降、会衆讃美なしに → ナショナリズム
→宗教改革 ルターによる母国語讃美の導入 → コラールの成立
・単旋律から複旋律(ポリフォニー)の時代へ。
「対位法」 ----「パレストリーナ対位法」から「バッハ対位法」(長と和音)へ。
・対位法 ---- カノン、フーガなど。
第3セッション
・コラール「いと高きところにまします神にのみ栄光あれ」
・SDG 自律譜の結びにSoli Deo Gloriaと書くバッハ。
・神に栄光を帰す 父なる神・子なる神・聖霊なる神 = 三位一体
・バッハにおける「3」という数字へのこだわり----三位一体の神への崇敬
讃美歌21 37番の歌詞
1 いと高き神に 栄えあれ、とわに。 その慈しみを たたえ、感謝せよ。
みこころに適う 人々すべてに
2 父なるみ神を ほめたたえ崇めん。み旨に従い 世を治めたもう。
み国と力と 栄光は常に すべて神のもの
3 主イエス・キリストよ、神の独り子よ、この世の罪咎(とが) あがなう小羊。
我らを憐れみ、ささぐる祈りを 受け入れたまえや。
4 聖霊の神よ、慰めたもう主よ、 迫り来る悪を 打ち砕きたまえ。
たえざる悩みと 厳しき試練に 勝たしめたまえや。
・BWV662 2段手鍵盤とペダル (コラールはソプラノ)
アダージョ。寛ぐようなゆっくりさ。穏やかで非常に美しい曲。
・BWV663 2段手鍵盤とペダル (コラールはテノール!)
「カンタービレ」な華やかさがある。
3分の2辺りでのテノールの駆け降りと駆け上りは、キリストの天→地→天の動き?
・BWV664 トリオ
コラール(定旋律)は非常に薄く、終盤のみ。天使の舞い上がりと舞い降りが描写?
第4セッション
・オルガン・コンチェルト イ短調、作品番号593番
編曲。原曲はヴィヴァルディのコンチェルト、協奏曲、作品番号3-8
二つの独奏ヴァイオリン、そして弦楽器及び通奏低音のための曲。
アレグロ、アダージョ、アレグロと続く3楽章構成
タリタリの繰り返しは、手鍵盤二重を二つで計四重、加えてペダル(部分的に二重)
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。