モンタヌス主義・モンタヌス Montanism, Montanus 2世紀中葉
要約
2世紀中葉。モンタヌスにより2世紀中葉から後半にかけて興隆した、キリスト教の熱狂的分派による終末論的運動。小アジアのフリギアで預言活動をし、禁じられたため北アフリカに移住。ローマにまで伝播。
[Summary]
Mid-2nd century. Eschatological movement by an enthusiastic offshoot of Christianity.Rooted in the mid to late 2nd century by Montanus.Montanists prophesied in Phrygia in Asia Minor; forbidden to do so, they migrated to North Africa.The movement spread to Rome.
本文
モンタニズム、またはモンタヌス主義は、モンタヌス(Montanus, ?‐c. 170 CE)を始祖とし、2世紀中葉から後半にかけて興隆した熱狂的キリスト教終末論運動を指す。
モンタヌス
モンタヌスについては、アポロンもしくはキュベレの神官であったと推測される以外は、彼の生い立ちに関する詳細は不明である。
152年頃より小アジアのフリギアにて、女性預言者であるプリスキラPriscillaとマクシミラMaximillaも加わり、恍惚状態を伴う預言活動を開始、千年王国の到来を告知すると伴に、禁欲生活の実践を説き、同運動は一時小アジア全体に拡大した。しかし、小アジアの教会がこれを禁止したため、モンタヌスは北アフリカに拠点を移した。
因みに、テルトゥリアヌスが207年頃にモンタヌス主義運動に参加している。同運動は、ドナトゥス派にも影響を与えた他、ローマ、ガリアにまで伝播した。
ローマ司教ゼフィリヌス(在位199‐217)、続くカリストゥス1世(在位217‐222)は同運動を異端と見なして厳格に対処し、以後も正統的なニアイア派が弾圧したため、4世紀以降はモンタヌス主義も殆どは収束したものの、最終的には8世紀まで存続したようである。
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